動物愛護週間&動物を飼う前に

動物愛護週間が終わりました。今回も前回の動物愛護法が改訂さた話に続き、現在の全国の愛護センター等の犬猫の保護や殺処分について、環境省が平成30年度の状況を報告していますので、今回はそれを紹介いたします。

平成30年度、愛護センターに持ち込まれた犬猫の数は、犬3万5535頭、猫5万6404頭の合計9万1939頭です。犬はそのうち約3万頭が所有者不明(捨て犬、野良犬、迷子犬)として引き取られています。また、猫は4万頭近くが子猫です。

犬に関しては、安易に飼えないと言う理由で無責任に捨ている人が多いのでしょうか?ただし、所有者不明で引き取らた犬の中で、迷子犬の場合は約1万頭が飼い主の元に返還されています。いずれにしても、今後のマイクロチップの義務化は、捨て犬や迷子犬の減少につながるのではないかと期待できます。

猫は離乳が出来ていない子猫が多いのは、外にいる猫等が妊娠して近くで出産したものが持ち込まれたのではないかと思われます。その中には、つい外の猫にエサをあげてしまい栄養状態が良くなり妊娠した猫も多いと思われます。エサをあげはじめたらもとはノラ猫であっても、だんだんと外にいる飼い猫になり責任がでてきます。当然、思いもよらず子猫が増えると、エサをあげている人も、近所の方も困ります。やはり避妊去勢の徹底が必要になると思われますし、できれば地域と協力や理解をもらいつつ地域猫としてうまく共生ができるような環境が作れる世の中になればと思います。

さて、引き取られた動物の中で、殺処分になった動物は3万8400頭です。犬で7687頭、猫は3万757頭です。ここでも猫は子猫は約2万頭です。引き取られた動物の中で、約40%が殺処分となっています。これは多いでしょうか?多い少ないと考える問題ではないかもしれないですが、実はほんの10年ほど前までは90%以上の動物が殺処分となっていました。ここ数年で目に見えて減少しています。30年前はなんと年に100万頭の犬猫が殺処分となっていたようです。こういった経緯や、過去があった以上、動物愛護法もさらに厳しくなっていく事は仕方がない事かもしれません。

さて、引き取られた動物の中で譲渡として、約4万頭の動物が新たな飼い主の元に引き取られています。滋賀県でも特に犬の場合は、犬の数よりも譲渡希望の人の方が多い時があるそうです。もちろん、ペットショップ等で飼う事も悪くはないですが、もし一つの選択肢に入るのならばぜひ、犬猫を飼う前に加えてもらいたい選択肢かと思います。迷子犬と、譲渡とあわすと、引き取られた動物の約60%が、また元の飼い主や、新たな飼い主の元に行っています。これも10年前は10%ぐらいでしたので、大きな変化だと思います。

前回のブログでは、各個人が普通に飼ってもらい、普通に愛情をもってもらえたら厳しい決まりなんてとの話もしましたが。現状を考えると、社会全体としてはやはり様々な決まりや仕組みがないと進まないこともたくさんあり、そのおかげで効果が出ているのだと改めて考えさせられました。まさに、動物愛護がに関する過渡期にいるのだと感じました。それでも、なんとか今の子供たちが大人になるころには、本当に皆が理想と言えるような、社会にしなければならないと思いました☆

Comments are closed.