寒さが増してきました。木々も色づいてきて冬も目の前です。病院前の花壇も、冬にむけて植え替えを行いました。まだまだ小さいですが、キレイな花を咲かせています。これからが楽しみです。
さて、先週末は高齢犬の飼い主さんにむけて、シニアクラスの勉強会を開催しました。シニア期に起こる老化や高齢疾患の予防や対策を事前に知ってもらうことで、より良いシニアライフと長生きを目標としました。
犬の寿命は15年を超えるようになってきました。最近では人と同様に、犬でも問題となってきているのが、犬の痴呆症です。特に12歳を超えると約3割、15歳を超えると約7割で何らかの痴呆の症状が出てきます。
症状としては、よく寝る、排便の失敗、深夜の徘徊行動、昼夜の逆転、夜鳴きなど様々なことが見られます。中には、飼い主にとっても大きな負担になるような症状も出てきます。
痴呆の症状が出ても、対策法はあります。しかし、どれもが対症療法に近いことで、必ずうまくいくとは限りません。やはり、何より大事なことは痴呆にならないように予防することです。
一番重要なのは寝たきりにさせないことです。痴呆が出る頃は、同時に足腰も弱ってきます。歳をとったから、もう散歩が必要ないことは決してないです。実は、むしろ積極的に行くべきです。もちろん体調不良や心臓病などの持病がある場合は、無理はできませんが。高齢期の理想的なお散歩は、時間を短くして頻回に行ったり、途中で休憩をいれたりなどを気を付ける必要があります。適度な運動は、非常に重要な事です。
また、しっかりと刺激を与えることが重要です。いろんな人と触れ合ったり、他の犬と遊んだり、家族とコミュニケーションをとったりなど。もし、仮に寝たきりになったとしても、抱っこでも、乳母車にのせても良いので、外に出てお散歩をするほうがよいです。日光を浴びて、風を感じて、いろんな匂いや音がすることだけでも、刺激になります。決して、家に閉じ込めたままにしないように。積極的に刺激を与えてください。
体と脳に適度な刺激を与えて、寝たきりや痴ほう症が出ないように、精神的にも肉体的にも健康に長生きを目指しましょう。
さて、来週は勉強会最終のしつけ教室が行われます。様々なしつけで問題を抱えた飼い主さんや、わんちゃんに来てもらい、しつけの先生から様々なしつけの基礎や、具体的な対策を勉強したいと思います☆