2017年秋の勉強会第四回 まるごと猫の話

今週は、滋賀県内や近江八幡でも、あちこちと信号や看板などが曲がっていて、ひどい台風でした。やはり、自然の災害というものは、決して油断は出来ません。IMGP9577IMGP9571さて、今回の写真の猫ちゃんは、先日に可愛いハロウィンのカッコできてくれた、黒猫ジジちゃんです。先日は秋の勉強会の第四回として、そんな愛すべき猫ちゃんのための、長生きする猫の話をテーマとした勉強会を開催しました。人と同様に猫の平均寿命は年々と伸びてきています。1990年では、4.5歳ぐらい、2000年では、8歳ぐらいでした。2016年は、なんと15歳を越えるようになってきました。まだまだ、これからも伸びる可能性もあります。今回の勉強会は猫ちゃんの寿命が延びた要因を学びつつ、長生きをするための生活や、注意すべき病気など、猫にまつわる色々な話をしました。

寿命が延びた大きな要因の一つとして、食事の変化があります。もともと、猫は肉食の動物で、ネズミなどを狩る性質から、人の近くで飼われるようになりました。それにつれて、食生活も徐々に変わってきました。狩りをしなくなり、人の食事の残りである、いわゆるネコマンマなどが中心になってきました。人の食事が中心になると、栄養のバランスが悪くなり様々な病気の原因ともなりました。そのため、猫の栄養バランスを考えられた、キャットフードが作られてからより、ずいぶんと病気が減ったそうです。今では、猫用の食事も、味や形ももちろんですが、年齢や体質にあわした食事まで、様々なライフステージに合わした食事が出てきました。

また、犬の場合は置き餌はあまりよくないですが、少しずつ食べる置き餌タイプの猫は、一日の食事量はきっちりと決めていくことが必須です。食べ過ぎて、肥満傾向になることが多いです。また、置き餌の場合は、最終的な一日の食事量の把握をしておかないと、万が一に体調不良で食欲が落ちた際に気付きにくいです。特に、多頭飼いの場合は、一匹が食べなくても気づかないこともありますので、十分に気を付けてください。あげた時にすぐに食べるタイプの猫は、1日に2回以上に分けてあげて下さい。

また、おやつなどは、基本はあげる必要はありません。キャットフードだけで十分足ります。もし、どうしてもあげるのであれば、少ない量をご褒美がてらにしてください。また、おやつも人用の食事をあげることはないようにしてください。人用のおかずなどは、動物にすると味が濃くおいしく感じるのですが、塩分が高すぎるため、特に老猫の場合はよくありません。また、猫は肉食のため、野菜などは基本的には必要ありません。もともとが、あまり野菜などを消化吸収しやすい体ではないため、中には下痢などを起こす原因になることもあります。

さらに、猫が絶対に口にしない方が良いものがいくつかあります。特に、ネギ類やニラなどは、貧血を起こします。また、チョコレートなども、神経に作用するためよくありません。また、晩酌の時に、イカの刺身などもあげないようにしてください。ふらつきが出る場合があります。生の豚肉、寄生虫をもらう可能性があります。また、食べ物以外でも気を付けるものがあります。猫は人用の風邪薬は、命に関わる可能性があります。ユリや、シクラメンなど、観葉植物や、切り花なども、猫にとっては良くないものがありますので、お気を付けください。

ぜひぜひ、猫の生活をもう一度見直して、病気がなく健康で長生きする猫を目指してください。子供からお年寄りの猫まで、様々な事に気を付けるべきことがあります。もし猫の健康や生活についてお困りごとがある際は、何でも聞いてください。IMGP9795今週末は、歯磨き教室を行います。歯磨きをこれから始めたい方や、歯磨きをやってみたけどうまくいかなかった方など対象に、うまくいく歯磨きのコツを、講義と実践にて学んでもらおうと思います。歯のお手入れも、もちろん元気に長生きに過ごすためには、重要です。歯磨きなどについても、お困りの方はいつでも診察時などにお申し付け下さい☆

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