早いもので、桜もあっという間に散ってしまいました。そろそろ蚊もでてきて、本格的にフィラリア予防が必要となってきました。投薬開始は5月からですが、処方は開始しています。これからさらに病院が混雑する時期となります。早い目のご来院をお待ちしております。
さて、先週末は歯磨き教室を行いました。今回は飼い主さんのみの参加と、三組のワンちゃんの参加がありました。近年は動物の寿命が延びてきたために、高齢になってから歯周病になるワンちゃんが増えてきていました。食事の残りカスなどの歯垢が、ゆくゆく歯石となり歯周病の原因になります。人と同様に歯石になってしまうと、歯磨きをしても、除去することはできません。そのため、汚れがつかない若いうちからの歯磨きによる予防が重要となってきています。おおよそ犬猫の歯垢が歯石になるまでには、およそ2~3日です。人は2週間ほどかかることを考えると、非常に歯石が付きやすい動物です。口のpHが違うことが要因の一つで、逆に虫歯などは滅多にありません。歯石がすぐ形成されるため、動物の歯磨きは理想は毎日です。少なくとも最低2~3日あけると、歯石になります。また、虫歯などが起こりにくいため。動物の歯磨きは食前でも食後でもどちらでも構いません。
歯磨きは、何より続けることが大事なため、嫌がることを無理にせずにゆっくり進めることがポイントです。いきなり、歯ブラシを口に入れても当然嫌がります。最初は口に触ることに慣らします。それには、むしろご褒美で食事やおやつをあげながらが良いです。なるべく、褒めながらおだてながらがコツです。もし、ご褒美が歯磨きペーストに出来れば尚更良いです。歯磨きペーストは、口の環境が良くなるだけではなく、それ自体がおいしくご褒美にもなります。口に触れたり、歯磨きペーストになれてきたら次にやっと歯ブラシです。歯ブラシにペーストをつけて、それを舐める練習です。そうすることで、ブラシ自体が苦手になることを防ぎます。いきなり歯磨きをする飼い主さんが失敗するパターンが、いきなりブラシを使うことでブラシが嫌いになることです。ブラシを見るだけで、逃げるようになります。
ブラシが慣れるようになれば、いよいよ歯磨きの練習です。歯石が付きやすい歯を中心に、歯周ポケットを意識して歯ブラシをあてていきます。ゆっくり数か月かけて慣らしてもらい、習慣づけてください。今回も、スタッフの犬のうるま君にデモンストレーションをしてもらいました。うるま君は5歳を越えてからのスタートとなりましたが、今では歯磨きをおいしいものをもらえる楽しい出来事として、喜んで歯磨きをさしてくれます。ある程度のイメージを掴んでもらったら、いよいよ実践です。
どのワンちゃんも、上手にペーストを舐めてくれました。若いだけあって、嫌がるよりも興味や好奇心のほうがあるようでした。なかにはブラシにつけたペーストも、積極的に舐めることができる子もいました。あくまでも、今回は歯磨きの練習の第一歩です。ぜひ練習をして、習慣づけをしてください。もし、これからで歯磨きをはじめたいワンちゃんは、診察の時などにスタッフに問い合わせてください。また、すでに歯石が多い場合の子は、先に歯石とりが必要となる場合があります。さて、次回は4月29日(土曜 祝日)に、パピーパーティーを開催します。約半年までのワンちゃんが対象となります。この時期にしかできない、社会化の訓練を行います。ぜひ、ご興味のある方はご参加ください☆