秋の健康診断は10月末まで

現在、当院では秋の健康診断を行っています。健康診断では、身体検査や問診、また比較的多くの項目の血液検査を行います。特に、歳をとりはじめ健康が気になる方、若くて健康であっても一年以上血液検査をしていない方には、お勧めです。

血液検査では、多くの臓器に関わる項目を調べることにより、様々な病気の状態を把握します。腎臓や肝臓などは、非常に重要な臓器にも関わらず、予備能力が高いが故に症状が出にく臓器です。腎臓病や肝臓病の早期発見はもちろんですが、糖尿病などのホルモン疾患、栄養状態、貧血、炎症等を調べていきます。

血液検査の一番の目的は、まだわかっていない病気を早期発見することです。動物は人と違い、自覚症状を訴えることは出来ないので、症状が出るまで分かりません。特に、食欲や元気が落ちてくると、その時点でそれなりに重症です。早くに見つけ対策をとる事が、結果的に心配や治療までにかかる時間も少なくなります。もちろん全ての病気が発見できるわけではありませんが、事前に分かる病気は把握できるにこしたことはありません。

また、健康診断での血液検査のもう一つの目的が、その時点で健康であることを確認しておくことです。検査結果が問題がなかった場合、それ自体でも安心なことですが、この結果が病気になった時に役に立ちます。血液検査は、健康診断だけではなく、病気の際にも行われます。その際に、ひかかった項目があった場合には、それが今回の病気の原因としてひかかってる可能性もありますが、もともとある持病がたまたまこのタイミングでひかかったの可能性もあります。定期的に血液検査をしていると、普段と比べて何が悪くなっているかが、簡単に比較できるため、その時の原因により早くたどり着け、ベストな治療を早くから受けれるようになります。

一般的には若くても一年に一回。高齢期になれば、一年に二回ほどの検査がすすめられています。だいたい、一年間で犬猫は人間の5歳ほど歳をとります。人間が何らかの健康診断を毎年受けている方が多いと思います。そう考えれば、犬猫の一年間のうちに思っても見ない変化が起こっている可能性は十分あると思います。

秋の健康診断は10月末までとなっております。特に猫に関してはこの時期が一番お得になっております。健康で長生きを目指している方は、この機会にぜひ健康診断をご検討下さい☆

2020年10月休診日のお知らせ

近所ではコスモスがキレイに咲いています。本格的な秋になってきました。あっと言う間に寒くなってきました。皆様も風邪などひかれぬように、気を付けてください。動物では、特に猫では寒くなると膀胱炎が増えてきます。寒くなると自然と水を飲む量が減ってくるためです。膀胱炎になった事のある猫は、これからの時期、お水をしっかり飲ませつつ、ぜひ注意してください。

さて、10月休診日のお知らせです。10月1日(木曜)、8日(木曜)、15日(木曜)、22日(木曜)、29日(木曜)はお休みを頂きます。

当院の花壇も、暑さでばてていた花たちが、再び一気にきれいに咲き始めました。秋が終わるころまで、頑張ってくれると思います☆

動物愛護週間&動物を飼う前に

動物愛護週間が終わりました。今回も前回の動物愛護法が改訂さた話に続き、現在の全国の愛護センター等の犬猫の保護や殺処分について、環境省が平成30年度の状況を報告していますので、今回はそれを紹介いたします。

平成30年度、愛護センターに持ち込まれた犬猫の数は、犬3万5535頭、猫5万6404頭の合計9万1939頭です。犬はそのうち約3万頭が所有者不明(捨て犬、野良犬、迷子犬)として引き取られています。また、猫は4万頭近くが子猫です。

犬に関しては、安易に飼えないと言う理由で無責任に捨ている人が多いのでしょうか?ただし、所有者不明で引き取らた犬の中で、迷子犬の場合は約1万頭が飼い主の元に返還されています。いずれにしても、今後のマイクロチップの義務化は、捨て犬や迷子犬の減少につながるのではないかと期待できます。

猫は離乳が出来ていない子猫が多いのは、外にいる猫等が妊娠して近くで出産したものが持ち込まれたのではないかと思われます。その中には、つい外の猫にエサをあげてしまい栄養状態が良くなり妊娠した猫も多いと思われます。エサをあげはじめたらもとはノラ猫であっても、だんだんと外にいる飼い猫になり責任がでてきます。当然、思いもよらず子猫が増えると、エサをあげている人も、近所の方も困ります。やはり避妊去勢の徹底が必要になると思われますし、できれば地域と協力や理解をもらいつつ地域猫としてうまく共生ができるような環境が作れる世の中になればと思います。

さて、引き取られた動物の中で、殺処分になった動物は3万8400頭です。犬で7687頭、猫は3万757頭です。ここでも猫は子猫は約2万頭です。引き取られた動物の中で、約40%が殺処分となっています。これは多いでしょうか?多い少ないと考える問題ではないかもしれないですが、実はほんの10年ほど前までは90%以上の動物が殺処分となっていました。ここ数年で目に見えて減少しています。30年前はなんと年に100万頭の犬猫が殺処分となっていたようです。こういった経緯や、過去があった以上、動物愛護法もさらに厳しくなっていく事は仕方がない事かもしれません。

さて、引き取られた動物の中で譲渡として、約4万頭の動物が新たな飼い主の元に引き取られています。滋賀県でも特に犬の場合は、犬の数よりも譲渡希望の人の方が多い時があるそうです。もちろん、ペットショップ等で飼う事も悪くはないですが、もし一つの選択肢に入るのならばぜひ、犬猫を飼う前に加えてもらいたい選択肢かと思います。迷子犬と、譲渡とあわすと、引き取られた動物の約60%が、また元の飼い主や、新たな飼い主の元に行っています。これも10年前は10%ぐらいでしたので、大きな変化だと思います。

前回のブログでは、各個人が普通に飼ってもらい、普通に愛情をもってもらえたら厳しい決まりなんてとの話もしましたが。現状を考えると、社会全体としてはやはり様々な決まりや仕組みがないと進まないこともたくさんあり、そのおかげで効果が出ているのだと改めて考えさせられました。まさに、動物愛護がに関する過渡期にいるのだと感じました。それでも、なんとか今の子供たちが大人になるころには、本当に皆が理想と言えるような、社会にしなければならないと思いました☆

動物愛護週間&動物愛護法

暑さもおちつき、随分と涼しくなってきました。早いもので田んぼも稲刈りがはじまり、いよいよ秋がきたという感じです。朝夜は寒いぐらの時もあります。季節の変わり目は、人も動物も体調を崩しやすいので、ぜひ気を付けてください。

さて、9月20日~26日は、動物愛護週間です。ひろく国民の間に命あるものである動物の愛護と適正な飼養についての関心と理解を深めるようにするために、動物愛護法にて定められたものです。この時期は全国でも、いろいろな動物愛護に関わるイベントがひらかれていましたが、今年は中止になるものが多いようです。滋賀県でも、例年この時期は動物フェスティバルが開かれていましたが、今年は中止になりました。

今回はそんな動物愛護法の話です。動物愛護法(動物の愛護及び管理に関する法律)は、時折改正がありますが、昨年6月に改正が行われ、今年6月より段階的に施行されていきます。今回は簡単にそれらをご紹介いたします。

今回の大きな変更の一つが、繁殖業者へのマイクチップの装着、登録の義務化です。マイクロチップは主に動物の背部に装着します。以前より、迷子になったりしたときに、飼い主を見つけるための一つ方法として、犬も猫もつけられている方もずいぶんと増えてきました。特に最近では、地震などの災害が起きた時には、離れ離れになってしまった動物の飼い主を見つけるために、役に立ったそうです。今回義務化されるとのことで、迷子の動物が少なくなることはもちろんですが、より責任をもって動物を飼うことの意識が高まればと思います。

二つ目が、生後8週齢以内の犬猫の販売が禁止です。小さな子犬子猫はかわいくて魅力的ですが、本来であれば親や兄弟の元で様々な事を学ぶ非常に大事な時期です。やはり、子犬時代に親犬などと適切に触れ合えている犬の方が、穏やかに育ってくれると思います。さらに、早い時期に移動する事は感染症にかかる可能性をあげることもあります。

三つ目が、動物虐待、殺傷等の厳罰化です。これまでは2年以下の懲役または、200万円以下の罰金でしたが、5年以下、500万円以下に引き上げられました。引き上げられたからといって、普通の人にはなんてことはないですが、これで少しで抑止力になってくれるのであれば良いのではと思います。

それ以外にも、適正な飼育ができなくなるような環境と認められた場合は、避妊去勢手術を義務とするようなこともあるようです。

もともとに、適正な環境で、愛情をもって飼育していれば、厳しい決まりなんてのは必要ないと思いますが。少しでも動物にとっても人にとっても、幸せに過ごせる機会が増えてくれる世の中になってくればと思います☆

 

2020年9月休診日のお知らせ

9月休診日のお知らせです。9月3日(木曜)、10日(木曜)、17日(木曜)、24日(木曜)、 25日(金曜)はお休みを頂きます。

通常の休診日に加え、お盆での診察の振替で、9月7日(月曜)~9日(水曜)にお休みを頂きます。ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いいたします。

尚、9月21日(月曜・祝日)、22日(火曜・祝日)は通常通り、午前午後ともに診察しております。振り替えで、25日(金曜)にお休みを頂きます。

さて、早いもので9月になりました。まだまだ秋の気配はなく、暑い日が続きます。人も動物も夏バテ気味です。当院の花壇も、あまりの暑さにくたびれております。早く涼しくなってほしいものです☆

2020年ご長寿ペットフォトコンテストのお知らせ

お盆が過ぎてから、いっそう暑い日が続きます。人も動物も暑さでばててしまいそうな毎日です。以前もお知らせしましたが、このぐらい暑い時は、日課にして頂いている犬のお散歩などもいつもよりも控えめで構いません。数日ぐらいは、お散歩が減っても問題ありません。むしろ、人も動物も熱中症の危険がある中で外にでてもらうことのほうが、よくありません。この時期は、時にお気を付けください。

さて、今年も動物のお薬を作っている共立製薬さんが、動物の元気で長生きすることを応援する、フォトコンテストが開催されます。毎年この時期に開催され、今年で13回目になる、敬老の日にちなんだイベントです。

現在は動物も長生きが出来る動物が増えてきています。今は平均寿命は犬で約14.5歳、猫で約15歳と、昔に比べると随分と長生ができるようになりました。その要因としては、食事の改善、安全な環境、医療の発達など、様々な要因が関わっていると言われています。まだ寿命は延びる可能性はあり、18歳を越える動物も珍しくなくなってきています。

さて、今回のフォトコンテストは7歳以上のワンちゃん、ネコちゃんが対象となります。また、受賞者に選ばれると豪華なプレゼントがあるそうです。また、参加賞として、応募した全員の写真がのった本がもらえるそうです。申し込みの締め切りは、敬老の日の次の日の9月22日(火)までとなります。お気に入りの写真をとって、インターネットで申し込むだけですので、高齢動物を飼われている方はぜひご参加ください☆

お盆も診察中

暑い日が続きます。お昼だけではなく、夜も暑い日もあります。特に一年でも特に暑い日は、お散歩も控えめにしといてください。毎日お散歩にしっかり行ってもらうことは健康にも、ストレス発散にも非常にいいいです。しかし、1,2日ぐらい散歩が短い日があっても構いません。人が暑さでばてそうな気温は、犬も無理するとばててしまいます。毎日の日課であっても、特に暑い日は気を付けてください。

さて、お盆も診察を行っています。診察時間が変更となります。

10日(月/祝) 午前9~12時  午後14~16時(16~18時は予約のみ)
11日(火) 午前9~12時  午後14~18時(14~16時は予約のみ)
12日(水) 午前9~12時  午後休診
13日(木)     休診日
14日(金) 午前9~12時  午後休診
15日(土) 午前9~12時  午後休診

さて、当院の夏の花壇も梅雨の間に一気に育ってきました。緑のモフモフのコキアも、ますますモフモフと育ってきました。天気が良いと水やりが大変になりますが、何とか暑さに負けずに、元気に育ってほしいです☆

8月の休診日&馬の注射

8月の休診日のお知らせです。8月6日(木曜)、13日(木曜)、20日(木曜)、21日(金曜)、27日(木曜)はお休みを頂きます。10日(月曜・祝)は、診察を行います。振り替えで、21日(金曜)にお休みを頂きます。

また、お盆期間も診察を行います。診察時間が変更となります。

10日(月/祝) 午前9~12時  午後14~16時(16~18時は予約のみ)
11日(火) 午前9~12時  午後14~18時(14~16時は予約のみ)
12日(水) 午前9~12時  午後休診
13日(木)     休診日
14日(金) 午前9~12時  午後休診
15日(土) 午前9~12時  午後休診

さて、先日は病院の近くで、日本の馬に乗れる乗馬場にいるお馬さんたちに、ワクチンを打ちにいきました。犬や猫同様に、馬も伝染病があります。特に、乗馬や競走馬など、移動する機会が多い馬などは、犬や猫よりも厳密なワクチン接種のスケジュールがあり、年に3回ほど接種が必要になります。

馬も性格は様々なで、怖がりの馬もいれば、注射も平気な馬もいたりで様々です。馬の優しい目に癒されながらの往診でした。ご興味がある方は、珍しい日本馬の乗馬にチャレンジしてみて下さい☆

ノミアレルギーに注意

まだまだ梅雨が続きます。大雨が降る事は減りましたが、まだまだ雨が続くようで蒸し暑いです。当院は7月24日(金曜、祝日)も診察しております。31日(金曜)に振替でお休みを頂きます。

さて、蒸し暑い日が続くと様々な原因の皮膚病が増えてきます。その中でも、これからはノミが活発に活動する時期になります。ノミは血を吸うために動物の体に寄生し、生活します。

特に、気温が温かい時期は寄生する確率も増えてきます。今回はそんなノミに寄生された場合におこるノミアレルギーの話です。

ノミによる皮膚病は、通常は吸血によって噛まれた場所がかゆくなり、噛まれた場所を中心に舐めることで皮膚病がはじまります。ノミが増えて数が増えるとだんだんと皮膚病がひどくなってきます。

一方ノミアレルギーは、ノミが少数寄生するだけでも痒みがあちこちに出る皮膚病です。特に猫はノミアレルギーになりやすく、痒みの度合いも強く、あっという間にあちこち全身に掻き傷ができます。環境中に一匹でもノミが残るだけでも、発症の可能性があります。

ノミは今の気候では次々と卵を産んで環境中におとしていきます。おちた卵は数日で孵化し、成長して大人のノミになります。家の中でも増えることができるため、一度室内に持ち込んでしまうとあっという間に大量発生してに大変です。ノミは人も噛まれる事もあります。

何より予防が重要ですので、特にこの時期は人の服などついて室内に入り込むこともあるため、完全の室内猫でもノミに感染する可能性があります。ノミ予防をお忘れありませんように。

さて、先日に野洲のアルプラザでびわ湖わんにゃんマルシェが開催されました。今回は顔をだすことも出来ませんでしたが、スタッフが行かせてもらいました。8月も第二日曜の9日にあるそうです。ご興味のある方はぜひ、ご参加ください☆

動物との避難準備

日本各地で大雨が降っております。滋賀県は幸い大きな被害は少ないですが、あちこちで大雨で川が氾濫するなど被害が出ております。梅雨とはいえど、ここ数年の雨の降り方は、昔に比べると激しく感じます。毎年どこかで被害が出ています。

さて、今回はそんな自然災害がおこった時の動物の一時避難に関しての話題です。雨や地震などの自然災害の時に、家が危険となれば動物も同時に避難をしないといけない場面があります。

その時に動物にとってたちまち困る事としては、突然と知らない不安な場所にいなければならないことです。避難が出来ても、通常は動物と人は場所が分けられることが普通です。まったく理解が出来ない動物にとっては慣れない場所で、慣れないケージに入れられることは強いストレスです。

そのためには、普段からなるべく移動用のケージに慣らしてもらう事がポイントです。移動用のケージに慣らしておくことで、ケージは自分にとって安心できる場所という認識を与えられるので、いざというときにストレスが少なくなります。普段ケージに入ることに慣れていない動物にとっては、慣れない入れ物に入れられて、知らない場所で、知らない人や動物がいる場所は、ストレスです。少なくとも、自分のとっての安心できる空間(ケージ)にいれる習慣がついていいるだけで随分とストレスはとれます。

そのためには、例えば常にケージを出して置き、犬の寝床としてや、隠れ場所の一つとして、使う事ができれば自然と慣れてきます。寝床のような柔らかめの敷物をひいてもらうぐらいで良いと思います。子犬などで、最初から慣れさしたいときは、その中にご褒美を入れることで、だんだんと好きな場所に認識してくると思います。ケージに慣れることが出来ると、災害での避難だけではなく、どこかに一緒に出掛ける時なども、車や泊り先でも常に自分のスペースが確保できるので、動物にとっても安心です。

また、避難の際にもっていけるように、人の避難グッズと一緒に最低3~7日分の食事を用意してもらうのが良いと思います。もちろん賞味期限には気を付けつつ、数か月に一回は確認してください。また心臓病などの命に関わる病気の治療をしている動物は、薬も避難などの際には忘れないようにしてください。

まだしばらく梅雨が続きます。夏の終わりには台風もきます。異常気象ともいわれていますが、いつ何が起こるか分からない、万が一と言われてるこたことが頻繁に起こるようになってきています。ぜひ、日頃より人と共に動物にとっても備えをしてください☆