ガンバレ 実習生5 トイレトレーニング

今朝はどんよりとした天気ですが、近畿地方もやっと梅雨があけたそうです。暑い日が続くみたいですので、老犬老猫ちゃんは特に体調管理が必要です。

先日は7ヶ月のダックスの子犬のサクちゃんがシャンプーと去勢手術で来院されました。すごく活発なワンちゃんで、シャンプー用のスポンジに興味津々で、泡だらけではしゃぎながらのシャンプーでした。実習生に手伝ってもらいながら、サクちゃんもスッキリきれいになりました。ドライヤーも賢くできました。去勢手術ももちろん無事に終わり、術後もすぐに元気いっぱいでした。

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さて、そんなサクちゃん。 手術前に、お父さんからトイレのことで相談をいただきました。どうやら、トイレがうまくいかない様子。さらに、おしっこをしてしまった場所でも平気で寝てしまうとの事。

詳しく聞いてみると、以前はケージで上手にトイレが出来ていたそうですが、2ヶ月程前から、うまくいかなくなったとのことです。最近は、ご家族が仕事から帰ってくると、トイレを破壊してのトイレシーツをぐちゃぐちゃにし、その上で寝てる状態だそうです。ご家族も、トイレを変えたり、ケージを大きくしたりと対策を立てたのですが、うまくいかずでした。ご家族も相当お困りの様子。

ワンちゃんは基本はキレイ好きなため、そんな性格を利用してトイレトレーニングをするのですが。だんだんトイレで寝ることが平気になってくると、ますます今後のトイレトレーニングには害がでて、悪循環が起こってきます。そこで、サクちゃんの普段の様子や、トイレの様子などをさらに詳しく聞いて分析したところ、トイレのしつけだけに問題があるのではないことが分かってきました。

以前は、きっちりトイレが出来ていたのに、出来なくなってきたのはナゼかという所から原因を考えていきました。さらに、実習生がサクちゃんの性格や、トイレの素材の好みや、排泄のパターンを観察してもらい、たくさんの方法を考えてもらいました。結論としては、どうやら成長したにつれて、必要な運動がサクちゃんには足りてないようでした。以前は少しの遊びで足りていたのが、今は体力があり余っているために、一番近くにあるトイレやシーツをぐちゃぐちゃにすることで、欲求を満たしている様子です。また、そのために、トイレと寝床が区別がつかなくなり、どこでもトイレをしちゃうようになったと考えました。さらに、入院中に実際のトイレを持ってきて使ってもらったのですが、サクちゃんにとってはどうやら小さい様子でした。

このような事より、いくつかの提案を行いました。

① 誰も家族がいないときは今まで同様にケージで過ごしてもらう。ただし、今使っているトイレを無しにし、普段いるケージにペットシーツを敷いてもらうこと。ケージの外に出すときは、必ず誰かが見ていてトイレの仕草があれば、いったんケージに戻すこと。うまくいけばもちろん、しっかりと誉めること。ゆくゆくは、それがうまくいけば徐々にシーツの範囲を狭めていくこととしました。

このことで、今までの失敗していた環境を大きく変化させて、ケージ全体をひとまずトイレとし、一からトイレトレーニングをしていくことにしました。多少、失敗はあると思いますが、トイレを教える基本となります。

② 排泄するタイミングを記録してみる。動物は基本的には生活のリズムがあり、排泄行動も1日のうちでパターンがあったりすることが多いです。比較的どの子も、食事や運動などの後は排便が多いことが多いです。

このことで、外に出すタイミングと、ケージの中にいる方がよい時間を前もって予測することが出来るので、失敗の回数もずいぶん減っていきます。

③ そして今回一番重要視したのが。遊びの時間や、お散歩の時間を少し増やしてもらう。お散歩の中に遊びや運動を積極的にといれてもらい、より疲れる時間を作ってもらい、室内でも遊べる時間をしっかりとってもらうこととしました。

このことで、今回トイレの失敗のきっかけになった、シーツをグチャグチャにしたりする問題行動が減るはずです。特にダックスの子犬は活発な事が多いため、しっかりとした運動が不可欠になります。

手術後の一泊の入院中に、実習生にサクちゃんのお世話をしてもらいながら早速それらを実践してもらいました。すると、予想した通りに運動後はシーツをグチャグチャにすることなく、トイレもシーツにきっちり出来ました。また、サクちゃんも同様に、食後や運動後におしっこやうんちをする事もわかり、ある程度生活のパターンをつかめれば、うまくトイレのタイミングも予測できそうでした。入院中の一日で失敗は一回もなしでした。今後お家でも、1,2ヶ月のトレーニングを目標にして、今後もご家族の協力のもと、サクちゃんも頑張ってくれると思います☆ちなみに今回は実習生が、さくちゃん専用のトイレのしつけマニュアルを絵入りで作ってくれたので、それも一緒に持って帰ってもらいました。

しつけの問題は、目の前のことだけが原因ではないことが多いです。特に子犬の場合は、いろんなことが影響するために、非常に慎重にしつけの問題をみつけていく必要があります。決して諦めずに、それを解決すればきっとうまくいくと思います。子犬の頃のしつは生涯に関わるため非常に重要です。病気同様に、しつけでお困り事があれば一度ご相談ください。出来る限り、その子にあったよい提案が出来るよう努力します。

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