カミナリ恐怖症

先週はひどい天気の日が続きました。雨が急に降り出し、あちこちでカミナリが鳴り響く嵐のような天気でした。きっと大きな音に驚いた動物もたくさんいたでしょう。さて今回は、犬のカミナリ恐怖症の話です。

もともと、犬は大きな音が苦手なことが多いです。特に、花火やカミナリなどで落ち着きがなくなったり、ずっと部屋の隅っこで震えてるような犬はたくさんいるでしょう。中には、パニックになって突然攻撃的になったりすることも。最近では、こういった過剰な行動を病的な問題行動と捉えて、治療を行う方法が考えられています。大きく治療法を分けると、行動治療と、薬物治療があります。

例えばカミナリ恐怖症では、カミナリの音の刺激が問題行動の発端となるために、その刺激に馴れさせて、且つ悪い印象を操作することを目標に治療を行っていきます。具体的には、カミナリの音を録音(今はインターネットにもデーターがあります)する。これを、小さな音量から始め、本当に徐々に音量を大きくしていきます。この時に、お座りなどの指令を出してうまくいけば、ご褒美をあげてください。このことで、今まで「カミナリの音」イコール「悪い印象」から、「カミナリの音」が鳴れば、「ご褒美」がもらえる印象へと変わっていきます。最終的には、通常聞こえる音量に馴れるように出来れば成功です。コツとして、徐々に根気強く行うことと、トレーニングで一度でも不安の表情がでれば、一からやり直すことです。

また、逆にカミナリが鳴ったときに、あまりやってはいけないことがあります。優しくする、なだめるということです。これにより、「不安行動を起こしたこと」により、「優しくしてもらえる」ということを学習し、さらに問題行動や不安な行動を強化することとなります。

次に薬物治療とは、神経の伝達物質の量を調節することにより、過剰な興奮や不安を取り除くような治療となります。セロトニンという物質を調節することにより、不安な状態を抑制する作用をもつ薬を使います。ただし、治療には数週間はかかり、即効性はありません。また、行動療法と併用することにより、効果を持つもので、薬だけで治めるというものではありません。

他には、即効性の抗不安作用をもつ薬もあります。即効性があるため、ひどいパニック症状を起こす場合には有効な薬ですが、日頃に行動治療を行っている犬にとっては、脳を不活発にするため学習に影響が出るため、あくまで一時の問題行動を瞬間的に薬となります。

最近では命や体調に関わるものだけではなく、精神的なものからくる異常な行動に関しても病気として捉え、様々な研究や報告が行われるようになりました。獣医師などの専門家がきっちり問題となる原因を診断して、治療するようなことが出来はじめています。どの問題行動も同じことが原因ではなく、治療の効果も様々であります。そのため、個々の動物に目標を設定して、よりベストな治療法を考えていく必要があります。病気以上に病院と飼い主さんとの二人三脚が必要になる分野だと思います。新しい分野ではありますが、当院では動物との生活全般のサポートが出来ることを目標としている為、勉強途中ではありますが、少しでもお力になれればと思っております☆

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